定期借地権付き住宅

定期借地権付き住宅

2000年前後に多く供給された、定期借地権付き住宅。
土地を50年強借りて、新築住宅を建てます。
土地を一定期間借りることで、
所有権のように、土地の対価を支払う必要はありません。
一定の保証金と地代を支払いをことで、住宅を取得し、住むことが出来ます。

土地の取得費用に2000万円以上掛かる地域であれば、
定期借地権付き住宅を利用するメリットが大きくなります。

現預金が溜まっていない、若い世代が少ない投資で、
広い戸建て住宅に住む事ができるメリットは大きいです。

50数年後には返却する必要がある
URの定期借地権は、底地を買い上げて所有権にすることも可能です。
底地を買うことが出来なければ、50年後に更地に戻し、返却することになります。

人生80年時代であれば、30代で購入しても、次の世代の話になりますが、
100年時代になると、50歳で購入しても、終の棲家にならなくなります。

どこかの時点で、売却や底地の買い上げを考える必要があります。
私は、マンションを賃貸しながら、定期借地権付き住宅を購入しました。
マンションのローンが終わったあと、底地を買い上げるか検討をしましたが、
同じ頃に、定期借地権付き中古住宅として売却しました。

定期借地権付き住宅は、底地部分の代金の支払いを金利や使用料を払うことで
返済を猶予してもらう制度と考えることが出来ます。

底地部分の支払いを猶予していただいている間は、
少ない費用で、一戸建て住宅を取得、利用出来ます。

土地部分の支払いがない分、資産への貯蓄的支払いがないので
財産形成になりません。

その分、土地の値下がりリスクの影響が少なくなります。
保証金と地代の支払いなので、
当初の契約どおり履行されますが、
土地の評価が下がれば、
割高な、地代を払うことになり、
中古市場では、割高な保証金・地代は敬遠され、
建物の評価に反映されてしまいます。



定期借地権付き中古住宅

公団が定期借地権の分譲を開始して20年近くになります。
多くの定期借地権付き中古住宅が市場に出て、活発に取引されています。

保証金+中古住宅 の組み合わせは
コストパーフォーマンスが非常に良いのが特徴です。

残存期間が30年以上ある定期借地権に
取得しやすい中古住宅。

将来的には、所有権に変えられるメリットもあります。

建物価格は、500万円から2000万円近くまで
幅広い価格帯で取引されています。


私は、平成13年にマンションからの住み替えで、
定期借地権の契約をしました。
それから、打ち合わせを行い、
指定されたメーカーで、住宅を契約。
翌平成14年の3月から、定期借地権付き住宅に住み始めました。

当時、小学生の息子、幼稚園の娘も大学生になり、
通学・親の介護等の為、二世帯住宅に住み替えました。

その住み替えの過程で、気づいたことをまとめています。


定期借地権との出会い



当初はマンションに住んでいましたが、子供が小学生に上がる頃から
手狭に感じていました。
勤務地が変わったこともあり、
住み替えを検討するようになりました。

その頃、出会ったのが、定期借地権でした。
土地を買わずに、借りることで、一戸建てが建てられる。
土地の広さも50坪ではなく、70坪くらい借りれる。
あこがれのガーデニングが出来る環境。

資金面での、目処がついた頃から、
定期借地権が多数分譲されている、千葉市おゆみ野地区に
ターゲットを絞り、物件を探しました。
四季の道と呼ばれる遊歩道が整備され、
小学校・中学校は、遊歩道を使って、通学が出来ます。
子育て世代には、人気の街です。

定期借地権選びに時間が掛かる


長男の小学校に上がる時に、引っ越したいと考えていましたが、
実際には、1年遅れになってしまいました。

売出中の定期借地権の分譲地は多数ありましたが、
気に入る物件は高いのです。
マンションを賃貸に出して、買うので、
予算を多くすることが出来ません。
保証金で400万円、所有権価格で2500万円を
超える土地には手が出ません。

公団の定期借地権は、5年目以降、いつでも底地の買取が出来、
所有権に買えることが出来ます。
将来的な買取を考えると、高い区画は買えないのです。
結果的には、所有権に変えることが可能な物件を選んだのが、
売却する時に役に経ちました。

定期借地権付き中古住宅は比較しにくい


保証金・地代のパターンが4種類あるので、
単純比較が難しいのが、定期借地権付き中古住宅です。
最初に保証金・地代が設定された時の土地の評価額が、
分譲してから、10年以上経つうちに、
現在の買取価格が大きく変わっています。

土地の広い条件の良い定期借地権付き住宅は住みやすいが売却はしにくい
所有権金額の15%程度の保証金で、その土地に建物を建てることが出来ます。
4000万円の土地なら、保証金は600万円と地代です。
地代が高い場合は、保証金を900万、1200万円と増やせば、地代は安くなります。

1200万円の保証金でも、土地を返せば戻ってきます。
所有権に比べれば、3割り程度。マンションの管理費と同じくらいの地代です。
住み続けるのには、良いのですが、
底地を買い上げるには、資金力が必要です。
中古市場で売却するときは、
高すぎる所有権価格と、保証金。

中古住宅を購入しようと考えている人は、
自己資金も借り入れ能力も低いので、
高い保証金は、ネックになるのです。